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2012年6月1日(金) ブラックスワン

「ブラックスワン」のブルーレイを入手したので、遅ればせながら観た。
全く先入観ゼロで観たので、あれ~?あれえええ~?っという感じに狂気の世界に引きずり込まれていった。エ~ン、コワいよ~☆
最初は「白鳥の湖」の知っている曲が流れ、バレエの舞台を描く美しい映画だと思っていた。そのうちに、(あら?私の目が変なのか、変な映像が見えるワ)と思い、だんだん(あら、これってホラー映画?)ということに気付いた。私がダメなパターンの映像多し。鏡の自分が違うポーズをしていたり、水の中にバーンと人の顔が大写しになったり、暗闇に老婆がいきなりいたり、指先とか色々イタそーな映像があってかなりエグかった。(目をつぶっていた。とてもまともに見られず)

一言で言うと、ニナという女の子が「白鳥の湖」の主役(白鳥と黒鳥のひとりで2役を踊る)に選ばれたものの、悪魔的に王子を魅了する「黒鳥」の表現力が乏しいと悩んでいる。その彼女が自分の殻を破るのに苦悩した揚句、幻影と現実の間を行き来するというもの。バレエ一筋で、やや社交性にかけ、臆病で神経質そうな主人公をナタリーポートマンが演じている。
私はナタリー ポートマンというと、「天才子役」ともてはやされた「おりこうなカワイ子ちゃん」で、どちらかというとお飾りのような女優だと思っていた。でも、この映画ですっかり彼女の演技に参ってしまった。
軽やかで敏捷な動きでバレエのポーズを取る姿も美しいし、高貴な品があるのに、どこか崩れた破壊的な雰囲気がある。ふとした拍子に一歩間違えそうなその危うさが、この役どころにぴったりハマっていた。

ニナを取り巻く人たちが、みな癖があって強烈なキャラクターで、この弱い少女をさらに追い詰めてゆく。
元バレリーナの母親は、自分の叶わなかった夢を娘に託し、自分の思うような「いい子」の鋳型にはめようとする。一方的に押しつけられた理想の娘像は、乙女チックなピンク色の部屋で過ごし、トップダンサーになり舞台の中央で踊る娘である。そのゆがんだ母親の強制から、はみ出し、自分の世界を築いていくことが「成長」なのだが、この母親の下ではそれは望めそうにない。(里中満智子の「スポットライト」の世界!←分かるあなたはかなり通☆)
母ひとり、子ひとりで、母親にモルモットのように育てられているニナは、母親の監視からも執着に近い愛情からも逃れられない。この親子関係がすべての元凶のような気がした。

そしてダンス指導者のルロイも、彼女の一番弱い部分に遠慮なく食い込んでくる。すなわち、性の問題だ。
ブラックスワンを演じるためには男を誘惑する魔性の女にならなければならないと、ルロイは焚きつける。そして自分との疑似恋愛を強要する。
多分、ニナは人を愛したことがない。ルロイのことも指導者として尊敬はしても男性として好きではないと思う。しかし、バレエのために必死で妖婦への道を探ろうとする。

最後にもう一人、好敵手で野生的で魅力あるバレリーナのリリーも、ニナの細い神経を高ぶらせる存在だ。天性のバレエセンスを持つリリーは、ブラックスワンにぴったりだ。開放的でセクシーな彼女は、時には優しく挑発し、何を考えているのか分からない親密さですり寄ってくるかと思えば、時には意地悪く突き放す。

ラストはブラックスワンになりきり、魔性の魅力たっぷりに踊りつくすニナ。鳥肌が立つようなダンスの力。。。
そして、鳥肌が立つようなすごい映画だと思った。ただのホラーですませてはいけない!


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Author:ikuko
栃木県宇都宮市出身。1993年2月よりフランス在住。現在パリ郊外に住んでいます。

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