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異文化体験!モロッコ紀行

2009年3月13日(金)

フナ広場 夜の喧騒

日本からパリに遊びに来る母とふたりで、モロッコに行くことにしたのは旅行の1ヶ月半前。本当は保養もかねてどこか海辺の町で「タラソテラピー三昧☆」と思っていたのだけれど、母が突然「マラケシュに行きたい!」と電話で言い、それから私の旅行の下調べが始まった。日本語のガイドブックはなく、フランス語のミシュランのガイドとネットが頼り。しかしこの旅のコーディネートを考えている時間は非常に楽しかった。多分、旅行の楽しみの大半はこの時間かもしれない☆なんて思ったりした。

マラケシュというのは都市圏の人口約150万、モロッコ第3の都市で、主に観光業が盛ん。第1位はカサブランカでこれは商業都市(日本からの飛行機は大抵ここから入る)、第2位が首都のラバトでこちらは官庁が集中する。
他の大都市と違い、マラケシュは内陸部に位置し、南(~東)に大アトラス山脈、その向こうは砂漠といった地形よりステップ気候である。(しかし砂漠ツアーは日帰りではもちろん行けず、山越えのため4WDで2日以上かけていくというのが一般的らしい)
モロッコの人種は約6割のアラブ人と4割のベルベル人から成る。ベルベル人というのは砂漠や山間部に集団で住む人たちだ。でも最近は街に出て商売をしているベルベル人も多いし、かなりアラブ人化しているらしい。また、モロッコの国籍を取得しているユダヤ人もいる。彼らは主にユダヤ地区に住み、貧しい人たちが多い。

またマグレブの国を旅する際に「イスラーム(イスラム教)」の存在は決して忘れる事はできず、彼らをより理解する上で多少は知識として知っておいた方がいいように思われる。宗教と生活の密着はいたる所で見うけられるし、タブー事項に反してしまうのを避けるためにも。

なんて言っているうちに非常に前置きが長くなってしまった。ともかく旅に出てみよう!

10時40分シャルルドゴール発のEASYJETで、マラケシュまでは3時間半ほど。しかし時差が1時間あるので時計の針を1時間戻す。マラケシュは午後の太陽がまぶしかった。摂氏26℃。パリでの服装が途端に暑苦しく野暮ったく見える。

マラケシュの空港は立派な建物で、中はだだっ広く、人はほとんどいなかった。パリから着いたこの便から吐き出される旅客だけが歩いていた。しかしほとんどの人が荷物も少なく、さっさと空港を出て行った。みんな何故か慣れている。
私たちは空港で両替することにした。金庫番は私。100ユーロを出すと、両替所のおじさんはバサッとお札と何枚かのコインをくれた。お札には国王陛下の肖像画。そこには1076ディラハムあった。
だが私が一言、「領収書下さい」と言うと、おじさんはまず、10ディラハムを無言でくれた。「?」と思っていると次に領収書が出てきた。そこにはしっかり「100ユーロ=1086.60DH(ディラハム)」と書いてある。おじさんは10ディラハムをちゃっかり誤魔化そうとしていたのだった!(10ディラハムは約120円)

空港を出てタクシー乗り場に向かうと、汚い小型のタクシーが待ち構えていた。街までは200ディラハム。(2400円)タクシーに乗る前に値段交渉をし、乗り込む。メーターがないのでこの交渉が大変。後で小型タクシーと大型タクシーという違いがあったのに気付いたが、この時はそんな余裕はなかった。ホテルまで無事に着けるかどうかで頭がいっぱいだった。(本当は小型だともっと安かったはず)

マラケシュのホテルはものすごく選択肢があって、「超豪華」から「木賃宿」まで様々。でも「超豪華」なホテルは新市街にあり、「メディナ」という旧市街の観光名所が集中している場所から遠いので、またタクシーに乗っていかなくてはいけない。
一方メディナの中にあるのは小さな民宿のような宿が多い。特に「リヤド」という個人の邸宅をホテルに改造したものが特筆に価する。これが木賃宿から結構豪華なものまで、幅広くそろっているのだ。外国人の間でもリヤド経営は一時ブームだったらしく、外国資本のリヤドが林立したらしい。(最近の不況で100を越えるリヤドが潰れたとタクシーの運転手は言っていた)

マラケシュのメディナは世界遺産にも選ばれているらしいが、「ジャマ エル フナ広場」という巨大な広場が中心にあり、周りを高い城壁に囲まれた、南北3km東西2kmほどの古い街だ。中は地図にも書けない迷路のように狭い道が入り組んでおり、タクシーが入って来られる場所は決まっている。よって観光は徒歩以外ありえないというような所だ。

私が山ほどの選択肢の中から選んだのは「リヤド デ ゾー(RIAD DES EAUX)」というフナ広場に徒歩3分の、たった4室しかないリヤドだった。
マラケシュには4泊する予定だったので、最初の2泊はここにしていた。選んだ理由は、フナ広場に近いこと、バスタブと広いダブルベッドがあること、ホテルの中にハマム(トルコ風蒸し風呂)があることで、この条件に当てはまったのがここだったのだ。

タクシーを降りると、リヤカーの荷物運びのおじさんたちが群がってきた。タクシーの降車場からホテルまでの道は全く分からない状態。リヤカーのおじさんは「50ディラハム(600円)でホテルまで荷物を乗せて行く」と言っていたが、それを無視してともかく歩き出した。
しかし女ふたり、しかも日本人というのが目を引くのか、自称ガイド、荷物持ちたい人達が引きもきらない。周り中の熱い視線の中、訳も分からない道に放り出された私たちは、やはり近くの青年にホテルの住所を見せてしまった。もうなるようになれ、という感じ。
やっとホテルに着くと、当たり前のように右手を差し出しお金を要求する青年に、小銭を出してみたが、6ディラハムしかなかったのでそれでガマンしてもらった。(この青年は鳩が豆鉄砲食ったような顔をしていた。すまん青年)

ホテルのパティオ ホテルのサロン ホテルの部屋

チェックインすると同時に、夕方のハマムの予約もして、早速昼食を取りに広場の方へ行ってみることにした。
広場へ続く道は、幅が3メートルもない。両側にギッシリと小さな店屋が並び、すべての店の前に呼び込みのお兄さんが立っている。道端に椅子を出して暇そうに座っている人もいる。乞食のおばあさんや物乞いの子連れの女も道端に座っている。その狭い道を自転車やバイクが結構なスピードで通る、荷台を引いたロバも通る。耳には呼び込みのフランス語、片言の日本語が聞え、鼻腔には人々の熱気やほこりと一緒に、肉や香辛料や革やフンのような異臭が同時に、暴力的に流れ込んでくる。

そんな道を半ば圧倒されながら進むと、いきなり視界が開けた。「ジャマ エル フナ広場」だった。

ジャマ エル フナ広場 広場に面した市場(スーク) マラケシュ初めてのモロッコ料理 

広場に面した店の2階のテラスに座り、ようやく一息ついた。昼食を取るには遅い時間だったが、レストランはパリと違ってノンストップで営業しているようだった。しかしイスラームの国ではレストランに「アルコール」がないのだ。なんとも残念。この景色を見ながらビールが飲みたかったのに~!
取ったのは「モロッコサラダ(トマトのサラダ)」「鶏肉のタジン」「野菜のクスクス」「牛肉の串焼き」「ミントティー」「ガス入りの水」これで188ディラハム(約2250円)。

食後、少し広場を歩くと、目に付いたのは蛇使い。母が早速止まってしまった。じーっと見ている。いやあな予感がした。モンマルトルの(にせ)絵描きの前でも止まってしまう人だ。(なんか面白そう☆)みたいな目で見ているし…。やれやれ。
蛇使いは写真を撮るとお金を要求してくるということを本能的に知っていた私は、何とか母をそこから遠ざけようとしたが、時既に遅し。蛇使いに腕をつかまれて、演奏者の隣の席に座らされていた!マジっすか~。
どうせお金を払うのならと自棄のやんぱちでシャッターを押しまくってしまった。(別に蛇の写真、ほしくないんですが…)母もせっかく座ったのだから笑顔になればいいのに、イヤそうな顔で写っているし。(笑)その後、母は、私のことも座らせて、写真を撮っていた。(たはは)
そして、やってきました、その時が。支払い要求額、なんと200ディラハム!(2400円☆)母は、訳も分からず「怖いから払っちゃいなよ」なんて言っているし、私は「10の間違いでしょ」といって頑として譲らないしでひと悶着。財布から出した10ディラハムコインをちゃりんとタンバリンの中に入れると、さっきまでにこやかだったオヤジがしぶとく「200出せ~」とわめいていたので、「じゃあ、あと10出すから黙って!」と制して、20ディラハム支払って有無を言わせずその場を去った。
母は、「写真ぐらいでお金を出せという根性を直さないと観光大国とはいえない」なんていって憤慨していたが、所詮、初めから理屈の通じる国ではないのだ。隣に猿回しもいたけど、「こっちも同じだからねっ!」と言って母をけん制した。(まあ、日本語のガイドブックにはその辺の注意事項は書いてあると思うのだけど、旅行者の皆様、くれぐれもご注意をネ。写真はチップを覚悟の上でどうぞ!)

高くついた!へびくん☆ ハマム 小さなプール
 
ホテルに帰ると、初のハマム体験。ハマムの設備のあるホテルは意外に少なく、それだけでもこのリヤドは価値があった。しかも宿泊していると20パーセント引き。
選んだのは、黒石鹸であかすり、ガスールクレイ(モロッコ特産の土)の全身パック、湯上り後にアルガンオイル(これもモロッコ特産。オリーブオイルの4倍のビタミンEが含まれていて非常に高価なもの)使用のマッサージ45分というセットで、ひとり462ディラハム(約5500円)。
ハマムはお湯に浸かるわけではなく、ただ、温かい石のベッドの上に寝ていると、湯女が洗ってくれ、湯をかけてくれるというもの。でも部屋全体が蒸し風呂になっていて暖かく、本当に気持ちのよいものだった。しかもこのマッサージは器械ではなく手で45分なので、まさに至福の時であった。

この後、母はしばらく眠ってしまったので、私はひとりで夕食の調達に街に出た。市場でオレンジやグレープフルーツを買い、レストランで持ち帰りのピザを買い、水もほしいというと、従業員のお兄さんが、「水なら隣で安く買えるよ」と言って、隣の商店まで連れて行ってくれた。しかも店番の青年には「この水は6ディラハムだからね」とわざわざ念を押している。どの店も値段の表示がないので、観光客と見るや値段は倍、3倍になるのであろう。

その店は店頭でモロッコ特産のバブーシュ(室内履きやつっかけサンダル)を売っていたので、ホテルで履くものをひとつ買い求めた。(その時はピザ屋さんはもういなかった)
値段の交渉をしていると、「ただいま、日本人がだまされようとしております~」と店に入りながらいきなり日本語で実況中継をし始めた変なモロッコ人がいた。思わず「あなた、日本語できるの?」と聞くと、「ハイ、日本に2年いましたから」と言うので、「これ、高い?120っていうんだけど」と言ったら、「80ぐらいにはなると思う」との答え。ちょっと待っていたら100になり、終いには80にまで落としてきたのでオロっと買ってしまった。
その日本語のできる男は、非常に見た目が怪しく、ハッサンと名乗った。目玉がぎょろりと飛び出していて、すべての歯がまっ黒で好き勝手な方を向いていた(!)
でも、つい日本語が出来ると心を許してしまうのと、先ほど助けてもらったような気がして、話していくと、友達で日本語が出来るガイドを知っているという。私は次の日の終日ガイド(フランス語)をホテルに依頼していたが、日本語が出来る方が母のためにいいな~と一瞬思って、「ホテルで頼んだ人がもしキャンセルできたら、日本語のガイドさんお願いしていいかな?」と頼んでしまった。そしてその場で電話番号を聞いて別れた。

しかしホテルに着いてフロントの「小さいムスタファ(2人いたフロント係どちらもムスタファだったので、夜の担当を小さいムスタファと呼んで区別)」にその事を話すと、彼はハッサンを知っていて、「そいつは危ない男なので注意!」と言われた。しかも、私の買ってきたバブーシュを見て、「これ、80は高い。普通50ディラハムぐらい」と言うのでガクーっとしてしまった。ひょっとして店の人間とハッサンはグルだったのか?
小さいムスタファ曰く、「ハッサンは確かに日本にいた事があって結婚もしていたみたいだけど、今は何もしないで日本人の旅行者を狙っている」とのこと。その時、「なんじゃ~、この街は!」と思った。生き馬の目を抜くマラケシュ。その場でハッサンに丁重な断りの電話を入れた。
その時、色々小さいムスタファと話をしていて、「はじめに言った値段を黙っているとどんどん値下げしてくるような店は要注意」ということを学んだ。なるほど。自分の商品に自信を持っている職人の店なら、初めに言った値段からそんなに値下げはしないんだそう。

ここのホテルは家庭的で、従業員がお客をまるで自分の家のゲストのように考えてくれているのが非常に気に入った。ピザを買ってきたのを見ると、すぐに皿や食器を出してテーブルを整えてくれ、フルーツを入れるカゴまで持って来てくれた。食事をしながら、母に一部始終を、ハッサンの似顔絵(ものすごく上出来)まで描いて説明した。それから今日一日で出会った人たちの顔を思い出し、蛇の絵まで描いていたらなんか急に可笑しくなって、ふたりで笑い転げてしまった。

ご参考までに ホテルの案内です☆
http://www.riaddeseaux.com/fr-home.html

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お久しぶりでございます。
お母様帰られたんですね。空港で別れの時、ほんと寂しいですよねぇ。その帰り道一人だとものすごいガックリくる、ほんとほんと。会えるのは嬉しいんだけどこの別れの時を思うと悲しくなりますよね。

モロッコ旅行、いろいろネタが満載ですね、いやーー、モロッコ人何でもあり、したたかに生きてますねぇ。だまされようとしています、だって、ちょっと~、ムカつくけど笑える。

minimi23様

ホント、今思い出しても可笑しくて、笑える事ばかりです。モロッコ紀行、次々に更新していきますのでお楽しみに!!

おかえりなさ~い♪
無事に帰ってこられたようでよかった。
お母様もお元気なようで、ホント安心しました。

それにしてもモロッコ旅行記、光景が目に浮かびます!

もう走りから、話題満載で…これだから旅はやめられないですね。

続き、楽しみにしてま~す。

RICO様

頭の中で整理して思い出しながら旅行記を書いています。本当に常識じゃ考えられない事ばかりなんだけど、じゃあ私たちの考える「常識」って何?と思うと、こんがらがってしまいます。でも楽しかったから、ま、いっか~☆
まだ旅行記が残っているのでお楽しみに~!
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Author:ikuko
栃木県宇都宮市出身。1993年2月よりフランス在住。現在パリ郊外に住んでいます。

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